理学療法学科夜間部
池田 杏香 さん
社会人 → 社医学
理学療法学科夜間部1年生(2025年10月時点)の池田さん。幼少期からソフトボールに打ち込み、実業団を最後に引退。怪我をした時の理学療法士との出会いがきっかけでこの道を選びました。ソフトボールでキャプテンとしてチームをまとめた経験や、夜間部の仲間との出会い、新たな事にも積極的に挑戦する彼女の思いをぜひご覧ください。
Q:理学療法士になろうと思ったきっかけから教えてください。
小学2年生から野球をはじめ、中学1年生~大学、実業団までソフトボールに打ち込みました。中学2年生で腰椎分離症になり、そこから怪我が絶えず、高校生の時に出会った2人の理学療法士がきっかけでこの職業を知りました。ただ、身体が動くうちは選手でいたいという思いが強く、大学や就職先はソフトボールで進む道を選びました。
しかし、実業団で怪我をしてしまい、怪我を抱えながらソフトボールで人生を歩んでいくか、新たな道に挑戦をして世界を広げるか真剣に悩みました。メリット・デメリットを書きだして頭を整理した結果、引退する事のメリットの方が多かったので決断しました。そしてこの先の進路を考えた時に、興味があった理学療法士を目指すなら今しかないと思いました。
Q:思い切った決断でしたね。
実業団を引退したことに後悔はありませんが、正直悔しさはあります。そんな不完全燃焼だった私の心をもう一度奮い立たせてくれたのは、理学療法士になった私の姿でした。
Q:迷った時は書き出したりするのですか?
書き出します。悩んだ時は書き出す事で自分の中の気持ちが整理でき、それを読み返す事であの時自分はこう思っていたんだと発見にもなります。大学1年生から毎日日記も書いているんです。
Q:理学療法士との出会いがきっかけとの事ですが、どんな方なのですか?
実力ももちろんありますが、試合があった時など事前に結果をリサーチしてくれて、私がリハビリに行くと「勝ったね、おめでとう!」とこちらから報告する前に先に声をかけてくれました。技術面だけではなく、心に寄り添ってくれる人です。
(実業団時代の池田さん)
Q:素敵な出会いだったんですね。理学療法士を目指すと決めて、社医学を知ったきっかけはなんですか?
いいなと思う学校を調べてピックアップした中の1つでした。もらったパンフレットに見覚えがあるなと思ったら、高校生の時にも一度資料請求していて、自宅にあったんです。ビックリしましたが惹かれるものがあったんだと運命的に感じました。 オレンジの文字で「shaigaku」と書いてあるのが印象的でした。
Q:社医学に決めた理由はなんですか?
実はもう一校と悩んでいました。どちらも見学に行き、比較しました。社医学は学費が安いのはもちろん、見学した時の学生の雰囲気がすごく良くて、自分に合うような気がして惹かれました。対応してくださった教員の方たちも寄り添って話をしてくれて、印象が良かったです。施設面でも他校と比較して様々なものが揃っていると思いました。 もう一つは国家試験の合格率の高さです。すべては国家試験に受からないとはじまりません。
Q:どうして夜間部を選びましたか?
自分で学費を払っていくために日中働きながら夜間で学びたいと思っていたのでぴったりでした。
Q:働きながら学べるのは魅力ですよね。夜間部にはその他にも魅力はありますか?
クラスのほぼ全員が働きながら通っているという事もあり、「この人はこんなに頑張っているから私も頑張らないと」と刺激になります。常に切磋琢磨し合って過ごすことができます。
放課後に残って勉強したり、テスト前に教え合ったりもしています。クラスのグループLINEが勉強用とそれ以外の2つあるんです。勉強用は自分が勉強していていいなと思った資料を共有する時や、「何日にテストあるよ。課題の締め切りは〇日だよ」とみんなで声を掛け合ってサポートし合うために使います。
Q:大事ですね!もう一つのグループはどんな話をするのですか?
もう一つは飲み会の日程調整や、教室のエアコンの温度の話など何気ない、勉強とは違う話をします。その他にも、みんなで誕生日を祝ったりします。授業後に歌ってお祝いするのが恒例なんです。
Q:入学して良かった点はありますか?
一番は今のクラスメイトに出会えたことです。教員の方たちの学生への接し方もとても手厚く、責任感を持ってサポートしてくれます。どの先生も、いつでも相談してきていいよ!とウェルカムな温かい雰囲気を感じてとてもよかったなと思います。
Q:クラスメイトとの関係がとても素敵ですね。
はい。いまのクラスメイトのことを一言で表すと「思いやりの塊」です!どういうクラスだろう?と考えた時にそれが第一に思い浮かびました。勉強のサポートはもちろん、体調不良の時にはそれぞれが大丈夫?と声をかけたり、ノートを見せてくれたり、あえて声をかけないで見守る人もいたり、そのバランスがとても良いです。
Q:担任の長屋先生とのエピソードありますか?
私は淡々と一人でやってしまう方だし、仕事があるとすぐ帰宅してしまう事も多いのですが、担任の長屋先生はとても熱心で担任以上の事をしてくれます。クラスの女性陣と長屋先生とでご飯に行く女子会も定期的に開催されています。
Q:昼間の仕事について教えてください。
現在、昼間は横浜市立スポーツ医科学センターでリハ助手として働きながら、自宅近くにある小学校の学童でも働いています。学童はもともと姉が働いていた繋がりでお世話になっていて、子どもも好きなのでできる限り関わっていたいという思いがあります。
Q:通学時間もあり、ハードではないですか?
職場から学校までは1時間半くらいですが、乗り換えをうまく利用して最短ルートで効率的に通えるようにしています。大変な事もありますが、テスト前は学童のシフトを減らすなど調整してもらいながらやっています。
Q:充実した日々を過ごしているのですね。そんな池田さんの息抜きは何ですか?
温泉がすごく好きなので、土日休みを利用してよく行きます。実業団で愛媛にいたのですが、四国は色々な温泉があるのでおすすめです!食べるものもおいしいですよ!
Q:将来どんな理学療法士になりたいですか?
一番影響をうけた理学療法士の方が寄り添ってくれる人だったので、私も患者さんに対して寄り添える理学療法士でありたいと思っています。やはり将来もスポーツに携わっていたいと思っているので、「オリンピック・パラリンピックに帯同できるようなトレーナーになる」というのは1つ大きな目標として持っています。
今は、母校である日本女子体育大学のソフトボール部をコーチとしてサポートすることも考えています。スポーツに関わっていたいという思いはもちろん、恩返ししたいという気持ちがあります。他には、お世話になった方がパーキンソン病になってしまい、理学療法士になって少しでもサポートしたい、力になりたいという思いもあります。
Q:最後に、理学療法士を目指す方や社医学を検討している方にメッセージをお願いします。
いま世間では理学療法士は給料が少ないと言われていますが、そういう面よりも、もっと大切な事を提供できる職業です。患者さんに寄り添い、希望を叶えていくのが理学療法士。お金にはかえられない経験ができますし、それ以上の事を得られる仕事だと思うので、支えたい、誰かの力になりたいという思いがある方はぜひ一緒に理学療法士を目指していただきたいです。
私は社医学に入って後悔は1ミリもなく、素晴らしい学校だと感じています。本当に社医学を選んでよかったですし、この道にきて正解だったと思っているので、社医学への入学を迷っている方がいたら、自信を持ってオススメします!迷う必要ないよと言いたいです。
本日はありがとうございました。
インタビュー日:2025年10月